確定申告をしていない年がある美容師の方へ。今からできることと、放置した場合

申告していない年があるというご相談は、決して珍しくありません。そして、いま気づいて動いた方がいちばん負担が軽くなります。

放置すると増えていくもの

申告していない期間があると、本来納めるべき税金のほかに次のものが加わります。

  • 無申告加算税:申告しなかったことに対して加算されます。税務署から指摘される前に自分で申告した場合は、この割合が低くなります
  • 延滞税:納めるのが遅れた期間に応じてかかります。時間が経つほど増え続けます

重要なのは、税務署から連絡が来る前に自分から申告した場合は、加算される割合が軽くなるという点です。つまり「いつ動くか」で金額が変わります。連絡が来てから動くのは、いちばん不利な選択になります。

申告していないと、生活の場面で困ります

税金の話とは別に、申告書の控えがないと手続きが進まない場面がいくつもあります。

  • 住宅ローンや事業資金の借入 — 直近数年分の申告書の控えを求められます
  • 賃貸物件の契約 — 収入を証明できません
  • 保育園の入園手続き — 所得の証明が必要です
  • 国民健康保険料の計算 — 所得が不明だと不利な計算をされる場合があります
  • 独立してサロンを出すときの融資 — 実績を示せません

「税金を払っていない」ことよりも、「収入を証明できない」ことのほうが日常で先に問題になる、というケースは多いです。

さかのぼって申告できます

過去の年の分も、あとから申告できます(期限後申告といいます)。資料が残っていれば、複数年分をまとめて処理することもできます。

必要になるのは次のようなものです。完璧に揃っていなくても進められます。

  • その年の売上がわかるもの(サロンからの明細、通帳の入金記録)
  • 経費の領収書・レシート(残っている分だけでも構いません)
  • 国民健康保険・国民年金の支払いがわかるもの

領収書が残っていない年はどうするか

領収書がなくても、次のものから経費を組み立てられる場合があります。

  • クレジットカードの利用明細(発行元から取り寄せられます)
  • 銀行の取引明細
  • サロンからの明細に記載された面貸し料・材料費の負担分
  • 予約システムやサブスクの請求履歴(メールに残っていることが多いです)

何もかも「なかったこと」にして売上だけで申告すると、実際より高い税額になります。使える記録を探すところから一緒にやります。

よくある心配について

申告したら怒られませんか?

自分から申告に来た方を責めるようなことはありません。手続きとして処理されます。むしろ指摘される前に出したことが、加算される税金の面で有利に働きます。

一度に払えない金額になりそうです

納付を分割する相談ができる制度があります。金額が確定してから、どう納めるかも一緒に考えます。まず金額をはっきりさせるのが先です。

何年前まで申告できますか?

還付(税金が戻る)を受けられる年には期限がありますが、納める側の申告には基本的に期限はありません。何年前の分でも申告できます。ご自身の状況で何年分やるべきかは、資料を見て判断します。

まずは、どの年が申告できていないのかを整理するところからです。資料が揃っていない段階でも構いませんので、無料相談でお話をお聞かせください。

※この記事は一般的な取り扱いをまとめたものです。加算される税金の割合や制度の内容は改正されることがあります。ご自身のケースについては個別にご相談ください。

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